2019年03月29日

クルーズ・クリティック版 人気シップ総選挙 


アメリカのクルーズ人気サイトCruise Criticが恒例の年間人気シップ番付を発表した。評価対象のクルーズ船はサイズではなく乗船客数で分類したもので、具体的にはLクラス(船客2千人以上の船)、Mクラス(同1,200〜1,999人)、S-Mクラス(同400〜1,199人)、Sクラス(同400以下)に分かれる。Lクラスの部の上位10隻は次の通り。
1位 セレブリティ・エキノックス、
2位 アリュール・オブ・ザ・シーズ、
3位 セレブリティ・エクリプス、
4位 ハーモニー・オブ・ザ・シーズ、
5位 セレブリティ・レフレクション、
6位 リーガル・プリンセス、
7位 シンフォニー・オブ・ザ・シーズ、
8位 セレブリティ・サミット、
9位 ニュウ・アムステルダム、
10位 オアシス・オブ・ザ・シーズ

次にMクラスの上位10隻です。
1位 リビエラ
2位 バルモラル
3位 コーラル・プリンセス
4位 MSCシンフォニア
5位 グランデュール・オブ・ザ・シーズ
6位 ザイデルダム
7位 クイーン・ビクトリア
8位 オーステルダム
9位 マレラ・セレブレーション
10位 マレラ・ディスカバリー
(マレラ・セレブレーションは旧HALのノールダム)

次はS-Mクラスの10隻。バイキング・オーシャンの五隻が先のエンスト事故にもかかわらず上位独占だ。
1位 バイキング・スカイ
2位 バイキング・サン
3位 バイキング・シー
4位 バイキング・スター
5位 バイキング・オライオン
6位 クリスタル・シンフォニー
7位 パシフィック・プリンセス
8位 セブンシーズ・ボイジャー
9位 シーボーン・オデッセイ
10位 セブンシーズ・エクスプローラー
残念ながら飛鳥IIの名はありません。

最後にSクラスの五隻。
1位 シルバー・ガラパゴス
2位 ポール・ゴーギャン
3位 ウインド・スピリット
4位 ロストラル
5位 ウインド・サーフ
(以上情報はCruise Critic より)  


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2019年03月25日

荒海にさまようバイキング・スカイ   

いま世界中のクルーズ通に一度は乗りたい船と言われるバイキング・オーシャンクルーズの1隻、バイキング・スカイ(4万7千トン)がノルウエイ沖で漂流中というニュースが飛び込んだ。

915名の船客と458名の乗員を乗せたバイキング・スカイはノルウエイのフィヨルドを巡る12日間クルーズの途上だった。3月23日土曜日の午後、突然エンジンが停止し推進力を失った。折から海域は風速38〜45ノット、波高は30フィートの荒れ模様。船は波に揉まれて大きく揺れ、テンダーボートはおろか救援の曳き船も寄せつけない。船長は緊急事態を告げてヘリコプターによる客の退避を決意、すぐさま5機のヘリが救援に駆けつけた。ネットに流れる動画をみると船首側の展望サロンでは床を椅子や植木が左右に動き、天井の装飾板が落下した。劇場にはライフジャケットを着用した先客がびっしりと席を埋め、ステージに立つ係の指示を待っていた。BBCによるとヘリが船客を一人づつ吊り上げて夕刻までに100名ほどの退避ができたと伝えている。情報によればけが人はないが念のため陸上の病院で診察を受けているようだ。船の現在位置はトロンヘイムとオーレスンの西岸沖合2.5海里と思われる。船内は1基の発電機だけが復旧し辛うじて一部の電力が使われているらしい。この先も前代未聞の救出作戦に注目が続きそうだ。(情報はcruisejunkie com.Cruise Critic,Cruise Law Newsより)
P.S.バイキング・スカイは24日、4基の動力源のうち3基が回復、曳き船に伴われてモルデ港に入港した。
  


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2019年03月22日

こちらシニア向け世界一周クルーズ 

先日は1泊$100相当の世界一周クルーズを紹介したが、今回はもうひとつ、フレッド・オルセンの世界一周クルーズをとりあげよう。


フレッド・オルセン社は1848年にノルウエイで生まれた海運会社だが、今ではイギリスに本拠を置きホテルから航空事業まで業務を拡大し総合運輸観光企業になった。クルーズ部門では主に年齢65歳以上のシニアおよびリタイア層に特化した「オトナ」向けのクルーズで知られている。あまりキャピキャピ騒々しい若者やガキ連れは歓迎しない。そのフレッド・オルセンがボウディッカ(2万8千トン:線客定員800名)による世界一周クルーズを発表した。同船は1972年デビューの元ロイヤル・バイキング・スカイで、かつてはゴールデン・プリンセス、またあるときはスーパースター・カプリコン、そして韓国観光客を北朝鮮金剛山に運んだヒュンダイ・クムガンでもあった後期高齢船。老船と言われる現ピースボートのオーシャン・ドリームより10歳も歳上だ


で、そのボウディッカの世界一周は2021年1月イギリスのサザンプトンをスタートして大西洋を南下、カリブ海からパナマ運河を抜けて南太平洋を西進、シンガポール、インドネシア経由でインド洋からスエズ運河を抜けて地中海を経てサザンプトンに戻る108泊の旅になる。(残念ながら日本寄港はない)問題の料金はもっとも安い部屋(二人使用時の一人分)が€10.799(約135万円)から。(1泊@¥12,500位じゃないか)まあ船が少々古いのが気がかりで、ひょっとしたら途中で故障して108泊が130泊になる可能性があるかもしれないけど、客はクルーズ好きのイギリス人が過半数だから、お隣りの金持ち大国の旅行者みたいにお行儀は悪くないし船内も騒々しくないと思うよ。いや、2021年まで船の方が元気でいるかな?(情報はCruise Industry Newsより)

  


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2019年03月19日

エスケープ 謎の大傾斜   

幸いなことにボクはこれまで恐怖を覚えるほど傾いた船に乗った経験はないが、このニュースの怖さは想像できる。3月2日ニューヨークを発ったノルウエイジャン・エスケープ(16万5千トン:船客定員4,300名)は、翌3月3日の未明ころフロリダ沖を航行中だった。そのとき突然100ノットを越える突風に襲われて大きく傾いた。1ノットは1.85kmだからそのときの風速は185kmというとんでもない強風か?

深夜とはいえ船内の公室には大勢の乗客が出歩いていた模様で、直後の様子がYou Tubeなどネットで拡散した。ボクがみた動画では(残念ながら傾斜の角度を示すものはないが)床に倒れた女性客と、彼女を介抱する友人たちの姿や、ロビーのソファに座り込む老人、悲鳴をあげる女性客、ジリジリと動く大きな肘掛け椅子の様子など事後のげ現場だった。NCLは多数の乗客乗員が怪我をして医務室で手当を受けたことを発表しているが、詳しいことはわからない。例によってクルーズ船は火災や食中毒などの事態をあまり公表したがらない。今回もこの話題からエスケープするに違いない。同船はこのあとナッソーやバハマを廻ってニューヨークに戻る日程だが、寄港先に変更が生じるだろう。(情報はcuisejunkie com.Cruise Law Newsより)  


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2019年03月15日

QM-2 まさかのエンスト

QM-2(クイーン・メリー2)と言えばクルーズ船のレジェンド。いまも大西洋横断ライナーの誇りを保ち、本気で走れば他の船が真似できぬ30ノットの速力を秘めている。

そのQM-2は12月15日サザンプトンを出港し大西洋を横切りカリブ海を経て1月10日ニューヨーク到着の27日間クルーズに赴いたが、その途中12月30日のことだった。とつぜん主機が停止した。発電機も止まったため船内の電力も失い、照明もエレベーターも停止した。動力は1時間ほどで回復したがその間、あの15万トンの巨船は大海を漂っていたのだ。運悪くエレベーターに乗ってこの災難に遭遇した夫婦もあり、15分間も閉じ込められる恐怖を味わったとか。巨大クルーズ船と言えども、ボーイング737MAXも人間がつくった機械に変わりはない。思わぬ故障は皆無とは言えません。(情報はcruisejunkie com.より)  


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2019年03月12日

ザ・ロープ帆船模型展 予告   


春とともに帆船模型展がやってくる。今年もザ・ロープ帆船模型展の案内をいただいた。期日は4月14日(日)から20日(土)までの一週間。会場は例年と同じ有楽町の東京交通会館地階ゴールドサロンとのこと。今年は16世紀マニラ・ガレオンのサン・フェリペ号(写真はザ・ロープHPから)の大型模型ほか「こだわりを持った作品」にお目にかかれる。楽しみです。期待しましょう。
  


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2019年03月08日

MSCさんとMSCさんがゴッツンコ! 

大きなクルーズ船は意外に風に弱いのです。2月21日の日中、南米ブエノスアイレス港で二隻の客船が衝突した。

衝突事故を起こしたのはMSCオーケストラ(8万9千トン)とMSCポエジア(9万2千トン)。なにぶん日中の事、事故の様子は大勢の目撃者が動画に撮っていた。そのひとつを見ると、左舷から埠頭を離れたオーケストラが右に漂いだした。オーケストラには水先案内人も乗っていたそうだし、曳き船も伴っていたが、そのまま右舷側の埠頭に接岸していたポエジアに接近してボートデッキ付近を押し付けるように衝突した。オーケストラがコントロールを失った原因は発表されてないが、(風と潮流のイタズラじゃないのかな、とボクは思うけど)テンダーボートを1艘と船体の一部を破損しただけで乗員乗客に怪我人はない、と発表している。  


Posted by はじめ at 07:17Comments(0)

2019年03月05日

あっちこっちで春一番  


近頃のクルーズ船はデカくなるばかり。船形もティッシユペーパーの箱みたいな肥満形だから風の抵抗もハンパじゃない。ちょっと風が強くなると接岸離岸は大変だ。2月25日強風が吹き荒れたニューヨーク港では、ノルウエイジャン・ジェム(9万3千トン:船客定員2,400名)が接岸できず沖待ちするありさま。この日、カリブ海10日間クルーズを楽しみに集まった乗客たちはターミナルで待ちぼうけとなった。乗船が一日遅れれば、10日間クルーズはどこかが抜港になる可能性が大きい。さあ、どうなるでしょうかNCLさん。


同じ日、ニューヨークから遠く離れた南太平洋のタスマン海では、レガッタ(3万トン:船客定員680名)も強風に悩まされていた。レガッタは次の寄港先タスマニアのバーニーに向かう予定で、ニュージーランドの島影で風を避けていたが強風は衰えないので、バーニー寄港をあきらめてメルボルンへ向かうことに決めた。入港を楽しみにしていたバーニー市民とレガッタ船客はがっかり。恨むなら風さんを。大きな客船でも自然の力にはかないません。(情報はcruisejunkie com.より)  


Posted by はじめ at 07:22Comments(1)

2019年03月01日

火のないところに煙は出ない  

ポートカナベラル発で西カリブ海4日間クルーズに赴いたカーニバル・センセーション (7万トン:船客定員2,056名)でボヤ騒ぎがあった。
2月10日の深夜、6デッキ後方の客室に煙が流れ、その状況を撮った船客の画像がネットで広まった。(船室のドアの上端と天井が黒く汚れている写真)知らせを受けた船長はすぐさま消火班を現場に送ったが、問題の6階清掃用具倉庫付近には煙も火の気もなかった。船客の中には船室を出てサロンなど公室に避難した人もいたという。程なく船長とクルーズディレクターによって船内に安全が報告されたが、火のないところに煙は出ない。写真に残る煙は何だろう? ところで最新のクルーズ船はボートデッキが海面近い低層階にあるが、船齢25年のセンセーションはボートデッキが最上階にある。非常時に2千人の客をボートに誘導して避難させる作業は大変だろうなあ。(情報はcruisejunkie com,およびCruise Law Newsより)  


Posted by はじめ at 07:35Comments(0)