2023年11月24日

にっぽん丸初乗り記 最終回 「また乗りたいね」

あっという間の三泊四日が過ぎた。にっぽん丸は秋晴れの朝の海を母港東京めざして進んでいた。いまでは小型船の部類になったにっぽん丸だが、四日間では船の全てを体験することはできない。この船には当世はやりの洋上テーマパーク的な演出はない。だが「出船のドラ」が象徴するように、ノスタルジックな船旅を大事にする配慮がある。毎度の食卓を期待させる美食の演出がある。「おもてなし」の実践が何よりも大切なことを、クルー一同が心得ている。
にっぽん丸初乗り記 最終回 「また乗りたいね」

航海二日目の朝、甲板を散歩した。前夜はちょっとした波と風でだいぶ潮をかぶったらしい。甲板員がホースとブラシで船体を洗っていた。遊歩甲板の手摺は傷やニスの剥がれもない。30年余の船齢を感じさせない手入れの良さだ。船も人間と同じこと。歳をとれば騒音振動、配管故障など不具合が生じるのは仕方がない。数年後には2隻の新造船が誕生するという。それまでは老齢にっぽん丸とミツイ・オーシャン・フジがスクラムを組んで頑張るのだろう。大勢のファンを持つこのフレンドリーな船に、また乗りたいと思っている。



Posted by はじめ at 06:58│Comments(0)
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